Netflixで話題の「極悪女王」。
ゆりやんレトリィバァさん主演、ダンプ松本さんの半生を描いた感動的な物語。
その中で音尾琢真さん演じる“極悪レフリー”阿部四郎さんにも注目が集まっています。
観客をブチ切れさせるあからさまな不正レフェリングで、プロレス界を盛り上げた阿部四郎さんの活躍ぶり。
そして、彼とダンプ松本とのタッグが女子プロレスをどれだけ熱狂させたのか、たっぷりご紹介します!
項目 | 詳細 |
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名前 | 阿部 四郎 (あべ しろう) |
生年月日 | 1940年7月28日 |
没年月日 | 2017年4月25日 (享年76歳) |
出身地 | 福島県 |
職業 | 実業家、プロレスレフェリー |
ニックネーム | 悪徳レフェリー、極悪レフェリー |
所属 | 全日本女子プロレス |
主な活動 | 1970年代から全日本女子プロレスのレフェリーを務め、ヒール軍団に肩入れしたレフェリングで知られる |
引退 | 2009年 |
もともと彼は、芸能プロダクション「大和プロモーション」経営しコンサートの運営や、全日本女子プロレスの興行にプロモーターとして携わっていました。
ダンプ松本が女子プロレス界に「極悪女王」として君臨していた1980年代。
その一方で、試合を進行する“極悪レフリー”として大活躍したのが阿部四郎です。
普通のレフェリーとは一線を画し、悪役側を露骨にサポートするという、前代未聞のレフェリングスタイルを確立。
彼が得意としたのは、観客を意図的に怒らせるような不正ジャッジ。
例えば、ダンプ松本が反則技を繰り出しても全く止めないどころか、ニヤリと笑って見守るだけ!
「阿部さん、それは反則でしょう!」と叫びたくなる場面が何度も見られ、観客からはブーイングの嵐。
しかし、このブーイングこそが、阿部四郎の狙いであり、プロレス界をより一層盛り上げたのです。
阿部四郎が「極悪レフリー」としてヒール軍団に肩入れするスタイルは、彼のレフェリングの最大の魅力でした。
特にダンプ松本や「極悪同盟」がリングで悪行を働いても、阿部は何もせず見て見ぬふり。
そのため、対戦相手は不利な状況に追い込まれ、観客たちはどんどんヒートアップ。
彼の独自のスタイルは、プロレスの「正義VS悪」という構図を極限まで強調。
阿部が不正を見逃すたび、観客からの「おい、ちゃんと見ろ!」という怒号が飛び交いました。
しかし、これが観客を巻き込み、試合を一層エンタメ性の高いものにしていたのです。
「悪役レフリー」としてのキャラクターが完成されていた阿部四郎は、まさにエンターテイナーとしてリング上で大暴れしていたのです。
ダンプ松本と阿部四郎のタッグはまさに最強。
阿部がダンプを全力でサポートし、反則技を見逃すどころか、時にはダンプを鼓舞するような態度まで見せました。
まるで2人でリングを支配しているかのような構図に、観客は次第に「極悪同盟」に飲み込まれていき日本中が女子プロレスに熱狂。
ダンプ松本はインタビューで「阿部さんがいなければ、自分の極悪キャラは成立しなかった」と語るほど。
そのコンビネーションは絶妙だったと言います。
試合の中では悪のレフェリーとして対戦相手に手を貸す一方で、リング外ではダンプ松本と深い絆で結ばれた頼れる相棒でもあったのです。
プロレスファンにとって、試合の見どころはアクションや技だけではなく、ストーリーと感情の揺さぶりも重要。
阿部四郎はこの要素を徹底的に取り入れ、観客を巻き込んで試合を「見せる」ものに昇華させました。
彼がレフェリングをする試合では、正義側が勝ちそうな場面でも、突然阿部の不正なジャッジが入り、勝利の行方が曖昧になることもしばしば。
この予測不可能な展開が、観客を沸かせる最大のポイントでした。
まさに「エンタメの極悪」として、阿部四郎はその場を支配し、試合を盛り上げるカギとなっていたのです。
阿部四郎がプロレス界に与えた影響は、今でも語り継がれています。
「悪役レフリー」という独自のスタイルは、後に多くのプロレス団体やエンターテインメントに影響を与えました。
観客を巻き込み、感情を揺さぶる試合展開は、彼がレフェリングを担当する試合の醍醐味となり、プロレスをエンタメに昇華させた立役者の一人とも言えるでしょう。
「極悪レフリー」というキャラクターは阿部四郎にしか成し得ないもので、彼の遺したレガシーは現在のプロレスファンや選手たちにも影響を与え続けています。
これからも、彼の極悪っぷりはプロレス界の伝説として残り続けるでしょう。
阿部四郎は、女子プロレス界に「極悪レフリー」として君臨し、観客の心を揺さぶり、エンターテイメント性を極限まで高めました。
ダンプ松本とのコンビは女子プロレス史に残る最強タッグであり、その不正ジャッジや観客を挑発する手法は今もなお語り草です。
阿部四郎がいなければ、「極悪女王」はここまでの成功を収めることはできなかったでしょう。リング外での優しい一面も含め、阿部四郎がプロレス界に残した影響は計り知れません。